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「東京漢点字羽化の会」例会報告

                            木村 多恵子

「うか」063
 第19回例会 2007年6月13日(水)13:30〜15:30
 6月の「学習会」に新しくアイメイトと一緒に参加してくださるという申し込みがあったので、大歓迎でアイメイトについて少し説明をした。そして、駅までのお出迎えをしていただく方も決めた。また、プラザに入る前に、アイメイトに小用をさせてもよさそうな場所も確認しておいた。
 6冊目の漢点字入力の本についての約束事を検討した。これは学習者にとっても、よい本だと思うので楽しみである。
 2冊目のテキストも入力をお願いした。これは原本をお配りするだけで、それぞれお持ち帰りいただいて、入力方法についての疑問点は、来月の例会で出されると思う。
 定時の例会が終わってから、お二人の会員が、前回の「学習会」を休まれた方と、新しく参加してくださる方のために、レーズライターでの資料作りをしてくださった。そして、そのとき、「学習会」の前に、岡田さんに、レーズライターで書く文字を、先に伝えていただいて、例会のときに準備をしておいてはどうか、との提案があった。それに対して、岡田さんは、6月の「学習会」には間に合わないので、前回と同じ方法で進め、7月の会からはその方法を検討しましょう、ということになった。
 待望のロッカーを借りることができた。これで、少しばかり資料をヒューマンプラザに預けて来られるので、岡田さんの往復の荷物が、やや楽になりそうでうれしい。もちろん、貴重品は禁物である。

 第20回例会 2007年7月11日(水)18:30〜20:30
 「学習会」で使うレーズライターでの漢字の書き方について打ち合わせをした。用紙を横長に置いて、ファイルに綴じ込むスペース2センチプラス漢点字シールの幅約2センチ、計4センチを開けて、横書きで4文字、2行を原則(1枚に8文字)とする。
  漢字のパーツに当たる文字があるとき、たとえば、「草」を上の行に書き、その下に「草冠」を書く。
  また、漢字の元の字に近い文字(近似文字)があるときは、上の行に元の漢字を書き、下の行に近似文字を書いていただくことにした。たとえば、「頁」を上の行に書き、その下の行に「首」を書く。同じように上の行に「貝」を、その下に「貝」の近似文字「具」を書く。実際にはまだまだ皆さんのご意見を伺って決めてゆきたい。
  6冊目の本やテキストの入力方法についての話し合いは、いつものように丁寧に行われた。
  「羽化」62号をお配りした。
  夜の会は、やはり時間が足りない。

「うか」064
 第21回例会 2007年8月8日(水)13:30〜15:30
 先ず、8月の「学習会」の準備、送迎をして頂く方を決め、レーズライターに書いて頂く文字のことなどを相談、確認した。会員のお一人が、今回は道具を持ち帰って資料作りをしてくださることになった。
 テキスト「散文編」の入力について詳細にわたって岡田さんと皆さんとの打ち合わせをしてくださった。
 平仮名文には、漢字を少し交えた、「漢字交じり平仮名文」と、漢字・漢文を多く交えて、平仮名文と拮抗する、「漢字平仮名交じり文」の2種類があり、片仮名文にも、漢字・漢文を基調とする「片仮名交じり漢字文」と、片仮名を基調とする「漢字交じり片仮名文」と、片仮名と漢字・漢文に軽重の差がない、「漢字・片仮名交じり文」の3種類があるという。こんな複雑なものを、正しく書き分けるには、大変根の要る仕事だと思う。皆さんのやり取りを聞いているだけで、「ああ、頑張らなければ」と新たに心を引き締めている。
 もう一つ、今、手がけている本の入力方法についても、あちこちに齟齬が起こらないように、これも細部にわたって検討して、時間は瞬く間に過ぎてしまった。

 第22回例会 2007年9月12日(水、昼)13:30〜15:30
 いつものように「学習会」の準備をし、レーズライターでの漢字も決まり、みんなで作り上げた。
 テキストの中で意外に面倒な表が出て来て、担当者からの質問に対して、岡田さんが説明するのを聞いて、「とにかくやって、ファイルを送って、見てもらいます。」と言われた。
 墨字の場合は、縦横を、きれいに、見やすいように表に書き表せるが、点字では困難、というより、ほぼ出来ないといった方が当たっている。従って縦の項目を一つ決めて、それに対する下の項目を、順次並列に書くしかない。あるいは、記号に置き換えて早わかりできるようにするなど、色々工夫をしなければならない。
 その他、今盛んに入力中の本についても、更に入力方法について確認しあった。この本も手強いもので、出来上がったら、わたしにとっては、すばらしい参考書になり、楽しみである。本の帯では「小中学生向け」とあったが、とんでもない、高度な内容である。
 皆様のおかげで、放送大学の筆記試験の合格通知をいただけた。パソコンの手ほどきから、実際のテキスト入力、校正、応援、励まし、全て皆様に感謝以外何もない。このテキストは、「漢点字」が無かったら手も足も出ない。一文字一文字に、意味と読みがあることをまざまざと知らされた。
 改めて申し上げます。
 「皆様本当にありがとうございます。」
 たった一度で喜んで、舞い上がってはいけないことは重々承知しております。しっかり心を引き締めて、また一から始めますので、皆様どうぞ今後ともよろしくお願い致します

「うか」065
 第23回例会 2007年10月10日(水)18:30〜20:30
 自己紹介は何時もの通り。これは視覚障害者と何か「会」をするときには、必ず落としてはならないプログラムである。
 テキストの中の古文の資料には、漢字が空白になっているところもあり、それをどう書き表すか、漢文の書き方、何種類かの資料の読み比べを如何に解りやすくするか、皆さんが真剣に取り組んでくださる。
 もう一冊入力を手がけてくださっている本も、漢字がどう組み合わされて作られているか、数学の記号などを使って「字式」の形で、その構成を説明した。むろん、岡田さんの探求心による努力と向学心の集積が「DICCCB(DICは辞書、CCBは漢点字の意)」に結晶している。これまでにも、岡田さんはこの漢点字辞書のデータ提供を申し出ていたが、今日の岡田さんの、文字を分解し、如何に合理的に構成されているかを、事細かに説明するのを見て、初めて「データをください」とのお申し出があった。現在入力している本には、この辞書が有効だからである。
 漢字の構成の説明を聴くことに、皆さん、はまり込んで、「学習会」用の準備の時間が乏しくなり、結局一人の会員がご自宅で作って来てくださることになった。
 「学習会」用レーズライターで書く文字、
「氷」、(にすい)、「力」、「示」、(ネ、示偏`しめすへん)、私、禾`か(ノ木偏`のぎへん)、走、(走にょう)、進、(進にょう)、火、(列火)、女、(女偏)、
「氷」の近似文字、永、

 第24回例会 2007年11月7日(水)13:30〜15:30
 いつものように「学習会」の準備をし、レーズライターでの漢字も決まり、今回はお二人の会員が、レーズライターでの文字書きをして来てくださることになった。

 学習漢字
玉、方、石、耳、車、門、病、病垂、行、彳
 字式を使って、文字の構成をどう表すか、岡田さんの解説を聞いた。沢山の工夫が成されていることがよく解る。
 「東京漢点字羽化の会」が始まって、丁度2年になった。12月から3年目に入るが、会の、これからの活動方針について、12月の例会のときに話し合うことにした。
 墨田区立図書館での小さな集まりの中から、正式に「東京漢点字羽化の会」の会員に加わって下さり、会員がお一人増えてうれしい。
 ガイドヘルパーのお一人が、「羽化」の活動に大きな関心を寄せて下さり、賛助会費を下さった。感謝して有効に使わせて頂きたいと思っている。
 「羽化」64号を配布した。
 木村は、放送大学通信指導問題散文編が送られて来て、問題をお一人の会員が点訳してくださり、11月17日に解答提出の手続きもお願いした。



「うか」070
 第33回例会 2008年8月6日(水)、13:30〜15:30
 個人的な理由で、まるまる7ヶ月の間、メールチェックはしていたものの、例会も学習会も皆様にお任せしていたので、久々の例会出席は何となく気恥ずかしかったが、優しく温かくお迎え頂けてほっとした。
 「神さまがくれた漢字たち」の最終校正段階に入っていて、わたしは何もお手伝いもせずに、もうじき出来上がるのを楽しみに見ていた。
 その他、NHK学園のテキストの入力方法についても話し合っていた。いつものように予定の時間では足りないほど、皆さん熱中していた。

 第34回例会 2008年9月10日(水)、13:30〜15:30
 9月の例会は、今年の五月に、NHKの「若葉基金」(福祉に関するボランティア活動団体への、活動資金は二団体に、リサイクルパソコンは全部で101台提供)の、パソコン貸与に申請していたものが、幸いにも応募数の360団体に対し、38団体が当選し、「東京漢点字羽化の会」は、その幸を得た。その贈呈式が偶々例会の日時と重なり、岡田さんは例会には欠くことができないのと、NHK側の指定で、部屋の都合上、一団体二人のうち、障害者も一人は来て欲しいとのことで、中田会長が、NHKへはわたしを連れて行ってくださることになった。
 「羽化」では、ノートパソコンを三台頂いたので、会員で、もうパソコンを買い換えなければならない方に使って頂くことにした。

「うか」071
 第35回例会 2008年10月8日(水)、13:30〜15:30
 NHKの第20回「若葉基金(リサイクルパソコン貸与部門は第2回目)」から頂いたノートパソコンは3台であるが、やや重いので持ち運びが少し大変だが贅沢は言えない…。
 「神様がくれた漢字たち」の完成である。点字印刷は今のところはしないで、EIBファイルで分けて頂いた。もちろんこれはデータが壊れないことが一番安心な理由であるが、著作権も保護されるという大きな利点がある。
 新しい本の入力をお願いした。即座に各自に割り当てられた。この本にも表記の問題が出そうである。

 第36回例会 2008年11月12日(水)、13:30〜15:30
 新しく入力していただき始めた本の記号について確認した。
 字式を持って漢字をどこまで説明できるかクイズ風にやって皆さんおもしろがっていた。
 今年は忘年会をしようではないかと、何となく声が上がり始めたので、11月の学習会のときに、学習会の皆様とも相談して決めることにした。11月22日の話し合いの結果、12月20日の学習会をいつもより1時間早く始めて、学習は少し早めに終わらせて、みんなで近くのお店へ行くことに決めたので、11月の学習会に出られなかった会員に、改めて12月の学習会に続く忘年会への参加をお願いすることにした。お店選びは会長と岡田さんにお任せした。こんな話が自然に出るのがうれしい。

「うか」072
 第37回例会 2008年12月10日(水)、13:30〜15:30
 「東京羽化の会」の活動も、いよいよ4年目に入った。視覚障害者の方たちとの「漢点字学習会」も、もうじきまる2年になろうとしている。どちらも規定の時間では足りないほど熱心で、しかも和やかに会話も進むのできずまりにはならないのでほっとしている。
 これまでに入力していただいた本の校正を本格的に仕上げなければならない。特に固有名詞は丁寧に見る必要がありそうだ。
 学習会もレーズライターで漢字を大きく書いていただいているので、字式の説明を聞きながら、少しずつ文字の構成が分かってきて興味が増している。
 12月20日の学習会は、いつもより早い時間から学習を始め、学習後に忘年会をした。会長がわたしたちに手頃な安価で美味しいお店を探してくださったので、大いにのみ、食べて、皆満足した。
 2009年はもう少し学習者が増えて、漢点字で本を読む楽しさを分かって下さる人が増えたらいいと願っている。

 第38回例会 2009年1月21日(水)、13:30〜15:30
 NHKわかば基金から頂いたパソコンを、その後どう活動に生かしているか、パソコンを使用しているところも撮影し、添付してその報告書を提出しなければならない。基本的には皆様は、それぞれご自宅で、入力、調べ物、学習会のための資料づくりが多く、例会ではそれぞれの確認調整が多い。そんなこんなを会長にまとめていただくようお願いした。
 漢点字の価値をどうやったら、点字使用者、教育関係者をはじめ、一般の人にも伝えられるか話し合った。
 わたしが一番残念に思うことは、せっかく美味しい知識のご馳走が目の前に置かれている、あるいは鼻や口の前でブラブラしているのに、多くの視覚障害者やその関係者は、気づかないのか、または敢えて気づかないふりをしている現状である。
 漢字の学習は、子供の時から始めていれば、漢字(漢点字)をゆっくりゆっくり覚えてゆけばよいのであるから、それはなだらかな道であるが、大人になって、社会的な仕事をしながら、いきなり漢字の脅威にさらされて、慌てて漢字(漢点字)の勉強をするというのは、険しい山道をフウフウ息を切らしながら登って行くようなものである。その理を知りながら避けている、子供たちに遠回りをさせている大人の責任をもっともっと実感して欲しい。
 羽化の会員の皆様の、こんなに大きな力と努力が今現在、わたし一人でさえも有意義で、有り難いことと思っているのであるから、もっと多くの人びとに漢点字で読む喜びを知って欲しいのである。
 ルイ・ブライユが6つの点で点字を作り、石川倉次が日本点字に翻案してから百数十年、そして今漢点字がこれだけ体系的に整備され、整えられてきているのであるから、漢点字を見過ごしにしている愚は大きな損失である。
 2009年1月4日は、ルイ・ブライユの生誕2百年の記念日である。それを記念するかのように、「横浜漢点字羽化の会」と平凡社のご協力により、『常用字解』(白川静編 2003年 平凡社)が、漢点字訳の完成に至った。これまでの、単に漢点字で読むだけではなく、わたしたちも実際に漢字の辞典として使うことができる。
 同じように、『常用字解漢点字版』に倣って、「東京漢点字羽化の会」でも、白川静監修、山本史也 著 『神さまがくれた漢字たち』を漢点字訳してくださった。これは、小学校高学年から、中学生を対象にしたもので、白川静氏が『常用字解』の「はじめに」のなかで、「小学生用に漢字の知識と古代社会について理解しやすいものを、別に用意したい」と述べていたものだと思う。したがって、わたし自身は『神さまがくれた漢字たち』から読む方が順序だと思う。

「うか」073
 第39回例会 2009年2月18日(水)、13:30〜15:30、港区ヒューマンプラザ第1会議室
 機関誌「羽化」第72号を配布した。
 「東京漢点字羽化の会」を発足するため、3年半前に、毎日新聞他、読売新聞、東京新聞に、パソコン入力による漢点字点訳をしていただくボランティアを求めて、各新聞社に募集要項を掲載していただいた。各社の担当者に、「漢点字」について説明をしたおりに、毎日新聞の記者、有田浩子さんが、もう少し詳しく話を聞きたいと言って、岡田代表とわたしを取材しに来てくださった。結果として、よい記事を掲載してくださった毎日新聞の記事を読まれた方が一番多く集まってくださった。そして、4回の「パソコンによる漢点字入力講座」を終えて、「東京漢点字羽化の会」がはじまったのである。わたしたちの読みたい本を入力していただきはじめ、さらに漢点字を、視覚障害者に普及するために「学習会」を2007年4月から始めた。
 当然、それまでの経過は有田記者に報告したが、今回、横浜で「常用字解」の漢点字訳が完成し、「常用字解」の小型版のような、小、中学生向けに、白川静監修、山本史也著の、「神さまがくれた漢字たち」を東京羽化で漢点訳して下さったので、これも併せて、有田記者に報告したので、再度取材を始められた。有田さんの時間の都合で、2月21日の「学習会」から来られ、後1度は、次の例会に見えるかもしれない。何よりも、岡田代表から、「常用字解」の詳しい話を聴きとっていただきたいと思っている。
 今日の例会では、まずそんな話をし、次に皆さんが入力してくださったテキストファイルを、実際に、EIBRKWに変換して、点字用にレイアウトを整えたり、部分的に文字入力や削除などの編集方法を、岡田さんに解説していただいた。
 4月24日金曜日、横浜国立大学の、村田忠禧先生からご紹介の「社団法人国際善隣協会」で、岡田さんが漢点字について講演をすることになった。新橋1‐5‐5にそのビルがある。今回は東京羽化の皆様にご協力をお願いし、馬越さんと中田さんがお手伝いくださることになった。もし許されるなら、わたしも参加したい。
 学習会もレーズライターで漢字を大きく書いていただいているので、字式の説明を聞きながら、少しずつ文字の構成が分かってきて興味が増している。

 第40回例会 2009年3月11日(水)、13:30〜15:30
 毎日新聞の有田記者が、2月の学習会取材に引き続いて、例会活動にも取材に見えた。学習会は、たとえば「合」という文字を、レーズライターに書いていただいたものをベースにして、「合」の形を確認し、この文字の成り立ちの説明を受け、熟語としてどう使うか、具体的にテキストに書いてあるものを読み、もっと他には無いかと、みんなで熟語を探した。更にこの「合」の字を組み込んだ文字、「糸偏に合」で「給」。「手偏に合」の「拾」。「竹冠に合」で「答」があり、それぞれの漢字の形と成り立ちと熟語を習っていった。従って、もともと漢字を知っている人なら、漢点字の部分は分からなくても、学習の進め方は理解しやすいであろう。
 学習会後に、受講者に「漢点字を学習することにした動機、実際に学習しての感想などを聞き取っていた。
 それに対して、例会の内容は、4月24日の「善隣協会」での、岡田さんの講演内容の一部の、漢点字と漢字がどう結びついているか、マグネットを使って、当日板書してくださる方との打ち合わせを兼ねての、字式の説明をしたり、「大博覧会」のEIBRKWを使っての校正や実際の入力方法などは、初めて見る方には、いささか分かりづらいと思う。それに、漢点字の必要性がまだ充分理解いただいていないようにも思われる。記者も、もう少し「漢点字を使う人をどうして増やしたいのか知りたい」とおっしゃっていた。木村からも話を聞きたいとおっしゃるので、4月6日にお会いすることにした。
 なお講演会の前に、善隣協会の方と村田先生、横浜漢点字羽化の会の木下さん、岡田さん、田中さんたちと、12時から会食をすることになった。東京羽化の会の皆様にもご参加いただければよいと思う。
 4月の例会から、新しいことを始める。奥平卓 著、「漢文の読み方」(岩波新書ジュニア147)をテキストとして、訓点の付け方と読み方、入力方法などを、例会の場で、同じ所をみんなで入力することにした。4月の例会のときにコピーを配布する。
 また4月の例会では、「銀文字聖書の謎」に出てくる新たな記号について、それぞれ不明な記号を書き出して、統一する。そのために原本を持ち寄ることにする。


「うか」074
 第41回例会 2009年4月8日(水)、13:30〜15:30、港区ヒューマンプラザ第1会議室
 「漢文の読み方」を入力するために、レ点の付け方や送り仮名を入れる位置など、基本的なことを岡田さんが解説した。最初から、みんなで同じ所を入力していただいて、実際にそれを使って確認してゆくことにして、本の最初のコピーを持ち帰っていただいた。
 4月24日の講演会のために、漢点字の説明のリハーサルをした。
 ボランティア保険について確認した。
 4月24日の善隣協会での、岡田さんの漢点字についての講演は、1時間という短い時間内で、必要なことを網羅して話され(もちろんご自身はもっと沢山伝えたいことが一杯あったと思うけれども)、後の30分の中に質問も出て、熱心に聞いてくださったことが良かったと感じた。わたしは、これまでに岡田さんが、漢点字と視覚障害者の識字に関して講演されたのを、何回か聴かせていただいたが、今回は滑らかで皆さんにも岡田さんの思いが伝わったのではないかと思う。
 質問された方の奥様が、点訳奉仕をしておられ、そのグループで、「漢点字」という言葉を聞いたことがないと言われたとのお話にはやはり悲しかった。厳しい現実である。岡田さんがいつも言うように、漢点字を使って、しっかり勉強し、実力を付けて、そのよさを伝えるしかないのだ。
 けれども、「行頭下点」について具体的な質問が出たことでも、その熱心さが伝わってきた。
 何れにしても、今回村田先生をはじめ善隣協会の皆様には一つの機会を与えて頂けて、思わぬ方向から何かが起こされたら良いと思う。
 岡田さんの講演内容は、善隣協会から発行されている「善隣」という雑誌に掲載されるという。善隣協会の皆様ありがとうございました。
 この講演を、毎日新聞の有田記者も取材に来てくださった。この講演を聴かれて、なお熱心に、深く漢点字の有用性をご理解いただき、漢点字を、世に問い、広めるご協力をお願いしたいと思っている。
 大阪から、この日のために「日本漢点字協会」会長の川上リツエ様がお出でくださったことを感謝いたします。
 また、「横浜羽化」の木下さんや吉田さん、その他の皆様もご参加下さいましてありがとうございました。
 「東京羽化」の皆様にも多数来ていただき、岡田さんのお手伝いもしてくださいましてありがとうございました。

 第42回例会、2009年5月13日(水)、13:30〜15:30、ヒューマンプラザ7階竹芝小ホール
 今日は集中的に「漢文の読み方」の入力の方法について、具体的に入力していただいたものを使って、送り仮名や返り点の打ち方、記号の使い方など、部分的に、詳細にわたって、岡田さんの説明を受けた。時間が足りないほど皆さん熱中しておられた。
 漢文を勉強すると、日本語の構造がよく分かるのだと、岡田さんは言う。正直に言えば、わたし個人は難しくて何処までついてゆけるか心配である。ところが不思議なことに白文でも、これまでに聞き慣れた言葉は読めてしまう。たとえば、
 「国 破 山 河 在」
は、「国破れて 山河在り)」と自然に読めてしまうから妙である。
 「城 春 草 木 深」を「城春にして草木深し」なんて読めてしまう。むしろ最初は訓点がない方が読めてしまいそうである。ところが同じ形式で、同じ数の漢字だけが並んでいても、これまで使い慣わされ、聞き慣れていない詩句であったら、わたしには絶対に読めない。先人が訓点を付けることで日本語として理解できるように工夫してきた必然性はある。さて、これからが楽しみ?やっぱり難しいであろうが、それはわたしだけのことなので、階段を一段ずつ、ゆっくりでも上ってゆきたい。皆様よろしくお願いいたします。
 4月24日の、善隣協会・岡田さんの講演会の折り、「日本漢点字協会」会長の川上リツエ様から、大阪の美味しいお菓子とご寄付をいただき、賛助会費とさせていただきました。
 5月23日の学習会には毎日新聞の有田記者が取材に見え、みなさんの学習風景を写真撮影された。


「うか」075
 第43回例会 2009年6月10日(水)、13:30〜15:30、港区ヒューマンプラザ第1会議室
 「漢文の読み方」を入力するためにレ点など訓点の他にまだまだいろいろな記号が必要なことが起き、どの括弧を使えば、点字での読みが分かりよいか、岡田さんはじめ、皆さんで相談して、時間はあっという間に終わってしまった。

 第44回例会、2009年7月8日(水)、13:30〜15:30、港区ヒューマンプラザ第1会議室
 「羽化」74号を6月20日の学習会のときにお配りした。
 今月も「漢文の読み方」の入力方法について、先月の続きで終始した。これさえきちんと決まれば、仕事の半分、あるいはそれ以上仕上がったようなものではないかと思う。
 7月の学習会はいつもの第3土曜日は、プラザの会場が取れず、第2になったので、出席者がやや減りそうなので、とくに送迎をしていただく方を確認した。
 学習会用テキスト4巻の点字と、墨字を準備すること、とくに墨字版はガイドヘルパーの方が必ずしも一定していないので、余裕をもって作ることにした。


「うか」076
 第45回例会 2009年8月12日(水)、13:30〜15:30、港区ヒューマンプラザ第1会議室
 今回も「漢文の読み方」についての解説をしてもらい、題名の付け方、ルビの付け方、など丁寧に行った。
 メールの、とくに添付ファイルがつくと木村の所へはエラーが生じるので、その原因を探した。
 「漢文の読み方」をとにかく入力し、お互いに校正までやってくることにした。
 岡田さんのテキストを急いで入力する。

 第46回例会、2009年9月9日(水)、13:30〜15:30、港区ヒューマンプラザ第1会議室
 「羽化」75号を8月22日の学習会のときにお配りした。
 学習会用テキスト四巻の点字と、墨字を準備すること。点字は横浜の羽化の会の方が準備してくださりり、墨字版は中田さんが用意してくださった。墨字のほうはガイドヘルパーの方が必ずしも一定していないので、余裕をもって作っていただいた。
 12月はお部屋の予約が難しそうなので、早めに12月の集会日も決めた。
 「博物館」の入力の方法について丁寧に行った。


「うか」077
 第47回例会 2009年10月7日(水)、13:30〜15:30、港区ヒューマンプラザ第1会議室
 台風18号が近づき、情況によっては会を早めに切り上げなければならないか、と心配したが、幸いこの日は雨も普通の傘を使う程度で済んだ。ところが翌日の8日は、東京近郊は交通が寸断されて電車の中で5時間も缶詰め状態にされた方々がいたと聞き、会としては一日違いで今回は助かったと思った。最も近畿地方の被害はもっと大きかったとの報道である。
 今日も漢文の書き方と「博物館」の入力方法について、既に作られたものを使って、岡田さんが詳細に具体的に説明した。

 第48回例会 2009年11月11日(水)、13:30〜15:30、港区ヒューマンプラザ第2会議室
 「漢文の読み方を実際に入力していくと、墨字原本では沢山の記号を使っていることが分かった。しかし、点字に置き換えたとき、あまり複雑に記号があるのは読みづらいこともあって、岡田さんを初めみんなで頭を悩ました。
 「博物館」の方も少し検討をはじめたが、こちらは全く時間が足りなかった。


「うか」078
 第49回例会、2009年12月9日(水)、13:30〜15:30、港区ヒューマンプラザ第1会議室
 「東京漢点字羽化の会」は、いよいよこの12月から5年目に入った。まる4年は瞬く間に過ぎてきた。皆様ありがとうございます。どうぞこれからもよろしくお願いいたします。
 これまでに沢山の本を入力していただいた。少しややこしいもの、歌、特に今は「漢文の読み方」は、ひとつひとつの記号を決めてゆくだけでも大変な作業である。そして、今後はひとりひとりが、自分でEIBRKWを使って、漢点字で読みよいようにデータのレイアウトなどを整えられるようになっていただくことを願っている。多分そこまで手がけられると、達成感は一塩であろうと思う。
 今日は「博物館」を取り上げて校正をしながら、具体的に記号や文字の使い方を、岡田さんが説明をした。

 第50回例会、2010年1月13日(水)、13:30〜15:30、港区ヒューマンプラザ第1会議室
 5年目の新しい年を迎えた。改めて今年もよろしくお願いいたします。
 今年は、パソコン入力による、漢点字点訳をしていただくボランティアの方を、新たに募集し、前回「東京漢点字羽化の会」発足に向けて講習会を行なったように、本会としては初めての講習会を開きたい、春頃から準備をはじめ、秋には実施したい。そんな計画を岡田さんが提案した。現在活動中の皆様のご協力をいただき、是非実行したいと話し合った。
 今日は主に「博物館」の入力済のファイルを開いて、校正の実際の方法を具体的に行った。数字ひとつを採っても、原本が算用数字だったり、漢数字だったりして、ただ表面だけを見ていると、どちらが正しいのか分からなくなってしまう。したがって丁寧に原本に当たって校正をしなければならないことなどが分かった。


「うか」079
 第51回例会、2010年2月10日(水)、13:30〜15:30、港区ヒューマンプラザ第1会議室
 田園調布のボランティアセンターから、岡田さんに講演依頼があり、2010年5月27日木曜日の午後、1時間行うことになった。会員の皆様にもご参加、ご協力をお願いしたい。
 岡田さんは、このセンターを中心に活動している「森の会」という、音訳グループのリスナーだったこともあり、そのことと漢点字のお話をなさる予定という。
 岡田さんがNHK学園の「介護福祉士」の試験を受け、その報告をした。視覚のハンディキャップについても報告された。
 学習会用テキストに出てくる「北斗七星」の形をどう表すか、ひしゃくの形をレーズライターで書き、星の部分をふくらみのあるシールを貼るのがよいとの意見も出たが、結果として、七つの星のところは、強めの丸を付けてくださった。
 今日は、また新しい本の入力をお願いした。「石川啄木の歌集」である。本の正式なタイトルと使用する原本については、改めて報告する。
 先にかなりまとまった「漢文の読み方」については、小さいグループで仕上げ、「啄木」の本は、これはこれで小さいグループで作っていただくことになった。それぞれご担当くださる皆様よろしくお願い致します。
 ここで一つお願いしたいことがあります。例会にご出席いただけない方も、できましたらご自宅で入力をお願いしたいのです。是非お申し出をお願い致します。
 本日は入力中のファイルを出して、実際に入力をどうするかについては行わなかった。皆さんで話し合うことがたくさんあったからである。実際の入力方法や校正の説明のやりかたを、もう少し皆さんにご理解いただく方法に工夫が必要と考えたからである。
 そのほか、漢点字点訳ボランティア講習会を開くに当たっての工夫についても話し合った。
 第52回例会、2010年3月10日(水)、13:30〜15:30、港区ヒューマンプラザ第1会議室
 岡田さんの「介護福祉士」の実施試験についての報告があった。
 2010年秋に行なう予定の漢点訳入力ボランティア募集と講習会の大筋の計画について:
 一週おきで3回、
 1日目、オリエンテーション
 2日目、入力の実践。入力の宿題。
 3日目、宿題の回答、確認と説明。
 横浜でも講習会を行うので、できれば東京の会員も見学に行くと、参考になると思う。

 第52回例会、2010年3月10日(水)、13:30〜15:30、港区ヒューマンプラザ第1会議室
 岡田さんの「介護福祉士」の実施試験についての報告があった。
 2010年秋に行なう予定の漢点訳入力ボランティア募集と講習会の大筋の計画について:
  一週おきで3回、
  1日目、オリエンテーション
  2日目、入力の実践。入力の宿題。
  3日目、宿題の回答、確認と説明。
 横浜でも講習会を行うので、できれば東京の会員も見学に行くと、参考になると思う。
 「啄木」本は、ほとんどの文字にルビがついているので、これをどうするか。これは見本を入れて、岡田さんに見ていただくことになった。


「うか」080
 第53回例会、2010年4月7日(水)、13:30〜15:30、港区ヒューマンプラザ第1会議室
 今月から新しいメンバーがお一人加わってくださった。パソコンにお詳しいとのことで、ご活躍いただけるのが楽しみです。どうぞよろしくお願い致します。
 漢点字パソコン入力ボランティア講習会を10月、11月に行うために竹芝小ホールを予約するには、まだヒュウマンプラザの規定の期日に、早すぎる。(使用日の2か月前の一日に申し込む)
 岡田さんが新しく来てくださった方に、漢点字について説明しているあいだ、漢文を入力しているグループと、啄木を入力しているグループが話し合って纏めていた。

 第54回例会、2010年5月12日(水)、13:30〜15:30、港区ヒューマンプラザ第1会議室
 岡田さんの、介護福祉講習会用テキストを急いで手分けして入力することにした。
 朝日新聞の毎週土曜日掲載のお花に「花と柳」(詩人・高橋睦郎)を入力し、漢点字印刷をして、全国の漢点字読者に送って、漢点字を広めることにしたい、と話し合った。印刷は横浜のプリンターを使わせていただきたいので、これは岡田さんから横浜羽化のみなさんに話していただくことにした。
 5月27日の田園調布ボランティアセンターでの岡田さんの講演は、「森の会」の皆様が、大変熱心に聞いてくださり、質問も沢山出された。漢点字が必要なこともよくご理解いただけた。最初は自分たちが漢点字そのものを覚えなければ活動に参加できないのではないかと案じておられたが、岡田さんの説明で安心されたようである。中には仮名点字で点訳活動をしていられるような方がおり、かなり熱心に質問しておられた。
 東京羽化の皆様、ご協力ありがとうございました。横浜からは木下さんもご参加くださいました。久々に田中さんもご参加くださりうれしいことでした。
 会場の近くに森のような所がありそうなので、これは余談ですが、いつか散歩、森林浴をしに行きたいと思っています。

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