「うか」062  トップページへ

   点字から識字までの距離(58)

      みどり学級へのサービス(7)
       
みどり学級での公開授業(3)

                         
山内 薫(墨田区立あずま図書館)

がらがらどんの絵本を読む 今回の公開授業指導案には、学校全体の研究主題として「ふれよう 考えよう 伝えよう−読書活動を通して−」が掲げられており、みどり学級では、生活単元「お話しを楽しもう『3びきのやぎのがらがらどん』」が活動名で、活動の目標は「緑図書館の方々とのふれあいを通して、お話しを楽しむとともに、いろいろな本があることを知る。」と「読書活動に参加し、本の世界を楽しむことができる。」の2つ、取り組みの経過は五時間で構成され、1時間目は国語関連で「『3びきのやぎのがらがらどん』(活動の導入)読み語り・歌の練習、2時間目と3時間目は図工関連で「やぎのお面を作ろう!やぎのお面作り、背景作り」、同じく3時間目は音楽関連で「本に出てくる音(擬音語)をさがそう!本の中に出てくる音と似ている音のする楽器をさがし、活動を楽しむ」、4時間目は生活単元関連で「緑図書館の方々との劇遊び一『3びきのやぎのがらがらどん』」本番の5時間目が「ブックトーク<テーマ「かいじゅう」>緑図書館の方々との劇遊び2『3びきのやぎのがらがらどん』」となっていた。2月14日の公開授業の日に向けて、2月9日がちょうど第2木曜日のみどり学級の訪問日に当たるので、この日を4時間目の劇遊びの『3びきのやぎのがらがらどん』の予行練習に当てた。この日は我々緑図書館の職員3人がいつも通り1冊ずつ絵本の読み語りを行ったあと劇の練習を行った。役割分担は、やぎを6人の子どもたちが、トロルを担任のT先生が演じ、緑図書館職員の担当は音楽ということになっていた。この日はまず、私が子どもたちに『3びきんのやぎのがらがらどん』の本を読んだ。その後で私が作曲した「3びきのやぎのがらがらどんの歌」を私のピアノに合わせて歌った。この歌は図書館で人形劇を行った際に作詞作曲したもので、単純でたいした曲ではないのだが、自分の作った曲を子どもたちが、大きな声で歌ってくれるのを聞いて少々感激した。歌詞は

 ちいさいやぎの がらがらどん
 ちゅうくらいやぎの がらがらどん
 おおきいやぎの がらがらどん
歌の練習 トロルのはしをわたり
 くさをたべにいこう積み木の橋を渡る
 みんなでいこう がらがらどん
 ふとりにいこう がらがらどん
 さんびきの がらがらどん

 というもので、最終フレーズ「さんびきの がらがらどん」の前には四分休符があり、一テンポ置いてから「さんびき」と入るように作曲したのだが、子どもたちが歌いにくいとのことで、黒板の前の模造紙に大きく書かれた歌詞は「さんびきやぎの がらがらどん」と休符なしの歌詞に変更されていた。橋を渡れずに戻ってくる

 さて、その後の劇あそびでは六人の子どもたちが高学年と低学年の男女ペアで2人ずつ組み、それぞれ3匹のやぎになり、大きな積み木でつくった橋を渡っていく。橋の先に大きなパネルが2つ並べられ、そのパネルの間にT先生のトロルがいて問答をする。原作では、もっと大きいやぎが次にやってくると言って、小さいやぎも中くらいのやぎも橋を渡ってしまうのだが、この劇では、小さいやぎも中くらいのやぎも橋を渡れずに戻ってきてしまい、大きいやぎが渡るときに3匹が力を合わせてトロルをやっつけるという筋に変えてあった。トロルをやっつけた後にもう1度みんなで「3びきのやぎのがらがらどん」の歌を唄って幕となった。
 この日は丁度、先の高木敏子さんが学校を訪れ、NHKの番組『課外授業ようこそ先輩』の収録が行われていた。そのため授業の開始と終了のベルは鳴らないことになっていて、いつもの倍の10時近くまで練習が行われた。この『課外授業ようこそ先輩』は2006年4月8日に「私たちの町で戦争があった」というタイトルで放映された。高木さんは2月14日の公開授業当日にも、開校95周年を記念して『ガラスのうさぎと私』という講演を公開授業と研究発表の後の午後3時から行った。
おしまいの歌の練習
トロルを粉砕する 

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